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気仙沼から松島へ

9月20日の朝、雨も上がったのでとりあえず気仙沼に向けて走ります。ルートは県道122号から県道37号を南下します。

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この県道37号もステキです。牧場が多く点在していて「ここは北海道か」と思うくらいです。我が家周辺にも牧場はありますが、東北はやっぱり雰囲気が違っていて旅気分になります。実際旅をしているんですが。R397に出たら右折して水沢駅方面に向かいます。市街地を抜けて県道8号に入ります。

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県道8号は途中からほぼ林道です。

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結果的にこの県道8号で時間が押してしまいました(笑)。しかも途中で道も間違えてしまいましたので。僕の東北の地図は、2000年度版の賀曽利 隆先生が表紙を飾るツーリングマップル(笑)とスマホのナビです。いまだに使っております。国道で気仙沼に出るのもつまんないかな?と思ってツーリングマップル推奨のルートを選んだのですが、ほぼ林道だから時間がかかってしまいました。賀曽利先生が監修しているんでしょうか。

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そして残念ながら、前にクルマがいないだけで特別素晴らしい景観でもありませんでした。県道8号から10号に入ります。

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県道10号はライダーとすれ違うような道で、スピードも乗って楽しい道です。R284に出たら左折して気仙沼方面に向かいます。

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予定では南三陸町でランチのつもりでしたが、時間が押して気仙沼で12:00になってしまいました。

誰もがご存知の東日本大震災で気仙沼も被災されております。衝撃的な震災から4年以上の月日が流れました。一度は視察してみたいと考えていましたが、早すぎるとボランティアでもない限り、少し冷やかしといいますかやじ馬みたいで自己嫌悪に陥ってしまうので、なかなかタイミングを掴めませんでしたが今回は思い切って訪れました。

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恐る恐る気仙沼に着いてみると、意外にも観光船が出ていたり、キレイになっていたりして、だいぶ落ち着いた感じが受け取れました。しかし、この後に大きな傷跡を見てしまいますが。

ランチは南三陸町の予定だったので特に下調べもしておりません。あたりを見回して目に入ったのはこちら

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復興屋台村 気仙沼横丁です。そして、これまた賑わっておりました。しかし、賑わっている店舗は決まっているようで格差があったので、ここは復興支援も兼ねて(なっていないと思いますが)誰もいないこちらにいたしました。

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豚姫 さんです。僕はTVはほとんど見ないからわかりませんが、おそらくこの屋台村は話題になったんでしょうね。いろんな芸能人の方が訪問しております。だぶん一度だけだろうけど。

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オーダーしたのはこちら

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気仙沼産フカヒレ姿煮ラーメン1800円と

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気仙沼ホルモン定食確か…800円ぐらいだったと思います。お味の方ですが、気仙沼ホルモンは激ウマです。今回の旅で一番美味しかったです。にんにくに漬け込んだホルモンとキャベツの千切りで食べるのが絶妙で美味い。焼き方がへたくそでご指導していただきましたが(笑)。フカヒレの姿煮ラーメンは、2000年度版ツーリングマップルでも取り上げておりますから、気仙沼では観光用名物料理なんだと思います。豚姫 さんは焼肉屋だと思いますが、ラーメンもいけてます。えっ?姿煮?これ…そんなに美味しいですか?(笑)。庶民の舌ではもうひとつわかりません。☆5点の満点です。復興支援に微力ながらお役に立てればと思います。復興村の屋台ではなく、一日も早く自前の店舗を構えてください。

気仙沼からはR45を走りました。

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景観が素晴らしい海岸線を走りますが、ところどころ津波で水没した区域を表示する看板が出てきます。現地に来るとその範囲の大きさに驚きが隠せません。そして、おそらく防波堤だと思われる工事がたくさん行われております。

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災害対策として行われているのだと思いますが、僕はこの手の工事を見る度に旧約聖書のバベルの塔を思い出します。キリスト教ではございませんが。三陸海岸はとても美しい景色ではないでしょうか。その美しい景観がコンクリートの防波堤に変わってしまうのは実にもったいない気もします。高台に家を建て直す費用の問題や従来から住んでいる土地に住みたいなど…いろいろな諸事情があるんだとは思いますけど。ただ…個人的な考えですが、災害から完全に逃れるのは事実上不可能ではないでしょうか。例えどんな構造物を建設しても、その想定以上の地震や洪水や台風が来ればそれまでではないかと思うのです。これがバベルの塔のように思えてならないのです。

人が生活する限り全くリスクがないってのは無理ではないかと思います。老人ホームのような生活をするなら可能なのかもしれませんが。ただし、かなりつまんないと思いますけど。災害に合わなくても、例えば交通事故で亡くなる方は平成26年で4000人を超えております。交通事故は普通に生活していれば誰にでも隣り合わせです。クルマの運転をしなくても外出すれば可能性は0ではありません。だからと言って家にずぅーと居るのでしょうか。緊急避難の訓練や避難路の整備…人が自然に立ち向かえるはこの程度ではないでしょうか。クルマの運転だって、いくらクルマが進化しても最終的には自己防衛技術や自己判断力しかありませんから。

R45は途中から内陸へ入ってしまうので、R398でさらに海岸線を走り女川町を目指します。

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素晴らしい景色が続きます。ですが、ここでも時間が押してしまう結果となりました。県道8号を走ったおかげでこの時点で予定より遅れていて、このR398はストレートが短く延々とコーナーが続く道で考えていたより時間が必要でした。

女川町で15:30になってしまいました。計画では牡鹿半島のコバルトラインを走って、女川駅前のゆぽっぽで温泉に浸かるつもりでしたが、もう時間的に無理なので、コバルトラインに行くか、温泉に入るかのどちらかを選択するしかありません。すいません…ライダーとして失格ですが温泉にしました(笑)。と言いますか、これ以上走るのは体力的に無理でした(笑)。

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女川駅に併設しております温泉施設のゆぽっぽは、震災で建て直されて復興し、メディアでも取り上げられております。建て直された施設は確かにキレイなんですが…埼玉の新興住宅街の駅みたいです。日本って以前の建物の面影を残す事をしないんですよね。連休中だから混んでいるかと思いましたがそうでもありませんでした。

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泉質は無色透明ですが塩味濃厚です。循環式なので塩素臭もそれなりにします。ご利用料金はお一人様500円。施設もキレイですし塩系なので僕は好感を持ちましたが、温泉バカの妻には物足りないらしいです。施設と泉質の問題だけでなく、この日はジャニーズの嵐のコンサートが仙台で開催されており、おそらくその流れで特に温泉に興味もない若いお姉ちゃんが来ていたらしく、温泉バカとしてはそれも気にいらないみたいです。どうでもいいと思いますが。実はこの嵐のコンサートのおかげで仙台周辺のビジネスホテルは満員御礼状態で、僕らも宿泊の予約を取るのがものすごく大変でした。おそるべし嵐(笑)。

早めに上がりましたが、時間はすでに16:30。スマホのナビではここから宿まで1時間かかります。ナビの指示に従って、国道ではなく海岸線を走り

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17:30に押せ押せでやっと到着したのはこちら

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漁師の宿 桜荘 さんです。松島の少し手前の奥松島にあります。残念ながら温泉はありません。なので、ゆぽっぽだったのです。全ては嵐のコンサートが原因です(笑)。ササッとシャワーだけ浴びて、お楽しみの夕飯はこちら

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予想通りシーフード盛り沢山です。さらに焼き魚(イシモチ)

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そしてヒラメのお刺身

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と出ましたが、特別美味しいかと言うと…僕は少々微妙…でした。おそらく鮮度は抜群なんだと思います。漁師の宿ですから。

また、部屋も大広間をパーテーションで区切るだけだから、お隣さんの声やイビキやオナラもまる聞こえです。昔の民宿だったら当たり前ですが。それでも満室です。嵐の影響ではないのかな。宿泊はお一人様8600円。オーナー夫妻の人柄はとても良いとは思いますが…僕はリピートは無理です。すいません。あくまで個人の感想ですから。

最終日の21日の朝、桜荘 さんの周辺を散歩いたしました。やはり、こちらでも津波の影響はあるんですね。

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漁港も整備されておりました。ただ、松島あたりはそれほど大きな影響ではないようですが。朝食を済ませて8:30には出発しました。とりあえず、松島観光でもしようかと思います。せっかくなので。

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30分ぐらいで松島に到着しましたが、朝の9:00だってのに結構賑わっております。駐車場は満車ですから。

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中国語が耳に入りましたが、それだけでもなく嵐の団扇を手にしたお姉ちゃんが…こんな若くてもファンなのか。嵐ってたぶん30歳超えていますよね。最近のアイドルは息が長いなぁ(笑)。僕らの時代ならとっくに解散していますよね。シブガキ隊の薬丸さんは、すでに朝のワイドショーやってませんでしたか?ここでも少子高齢化なのか(笑)。

基本、人ごみが嫌いなので、お土産(主に日本酒)を自宅に向けて発送し、帰路に向けて走ります。R45から20年前のツーリングマップルが推奨する県道10号を走りますが、昔は良かったのかもしれませんが、今は単なる市街地走行でスムーズな流れでもなく、ところどころ詰まってしまいます。

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予定では、この後R6で相馬あたりまで出てランチをいただき、全面開通した常磐自動車道を走るつもりでしたが、我慢が頂点に達し仙台空港I.Cから仙台東部道路に乗ってしまいました(笑)。

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この高速道路は原発事故の影響があり開通がかなり遅れました。福島第一原子力発電所の付近になると放射線量を示す掲示板が出ています。

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神経質な方はバイクでの走行は控えた方が良いかも。ちなみに僕は鼻血なんて出ませんが。高速道路から見える避難規制がかかっている地域は、道路は荒れていて、汚染された土が黒いビニール袋で積まれており、かなり生々しい現状が垣間見れました。僕は電力も必要なので、一概に原子力発電を否定しません。江戸時代の生活に戻れるかって言ったら無理ですから。しかし、最悪の事態の想定には甘さがあったのではないでしょうかねぇ。素人の意見ですけど。だって、そもそも海岸沿いなんだから。

常磐自動車道→北関東自動車道→関越自動車道→上信越自動車道で、行きと同じくR141で八ヶ岳の自宅に帰ります。連休中なので、S.AやP.Aはどこも賑わっていて、なかなか食事にありつけない始末です。しかも連休中だからでしょうか、ZZR1400の集団が推定200km/hは出ているんじゃないの?という走行をしていました。せめて単独でやれよ。僕も早く連休とか関係ない生活になりたいよ(笑)。

上信越自動車道の横川S.Aで17:00になってしまいました。給油の為に寄りましたが、BOLTは腰とお尻が結構辛い…なんて言いながらストレッチをしていたら、鈴鹿ナンバーのの車名はわかりませんが250ccで、荷物満載のアメリカンを駆るおじさんが…男だわ(笑)。もちろん単独です。男のロマンを感じました。この時間に鈴鹿ナンバーで横川ですよ。僕もビラーゴ250を運転した経験がありますが、100km/h出すのも至難の技ですから。BOLTで辛いはずなんてありませんね。

長野県に入ると気温がグンと下がります。連休中だからR141は川越あたりの県道なみの混雑で、野辺山は15℃まで落ちております。堪えるなぁ…と我慢して走り、山梨側に入り「もう少し」ってところで雨が…聞いてないよ(笑)。僕と天気予報の相性は抜群ですね。15℃の気温の中で雨に濡れてのバイクでの走行は、凍死の恐れがあるので雨具を着用いたしました。3日間晴れたから一度は着ろって事ですかね。雨の中19:30に無事到着です。総走行距離1400kmのロングツーリングでした。オイル交換したばかりですが、オイル交換まで1600kmになりました(笑)。ちなみにベリティのオイルは全然問題ありませんでした。これでℓあたり800円ならお買得だと思います。もうこれしか使えません。

ロングツーリングでのBOLTですが、高速はカウルが無いから出しても120km/hぐらいで、快適なのは90~100km/hぐらいですね。他のネイキッドタイプも現実的にはこのあたりじゃないですかね。ただし、4気筒よりハンドルに振動がかなり出ると思います。ハーレーほどではありませんが。僕のBOLTはハンドル位置を変えているからかもしれませんが、腰とお尻は辛くなります。ただ、230km毎には給油しなくてはならないから、ものすごく苦痛まではいきませんでしたね。ただ、長距離を走るとシート位置はもう少し高くても良いんじゃないか…とは思いました。それとシートの肉厚も。燃費はザックリですが28km/ℓとお財布に優しいです。タンデムでしたが、パワーはもう少しあった方が山岳路は盛り上がるかも。まぁー足りないほどではありませんが。

僕は走りが主体のツーリング派ではなく、どちらかと言えば鈴鹿ナンバーの彼のようなスタイルに憧れます(笑)ので、やっぱり僕にはBOLTがちょうど良いなぁと感じてます。いろいろ書きましたが、そもそもバイクは辛い乗り物なので、スポーツモデル以外ならどれ乗っても50歩100歩なんですよ。例えゴールドウィングだったとしてもワゴンRのが楽ですから。ステングレィ(ターボ付モデル)なら完敗です。防風がバッチリでエアコン装備ですから、夏はTシャツ短パンサンダルで、冬もYシャツでコーヒー片手に運転が出来ます。一部の現実を直視出来ない、そして論理的、客観的な思考のない、自分の偏見を押し付けようする方々が勘違いしているだけです。だから多少疲れても当たり前なんです。バイクに乗るとはそういうことだから。

という事でBOLTはロングツーリングもOKです(笑)。

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コメント

こちらもお疲れ様でした
嵐の件
笑っちゃいました
宿探しも大変だ

投稿: たま | 2015年10月 7日 (水) 21時46分

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